サプライサイド・エコノミックス
次に暗雲が立ち始めた第2期レーガン政権の「世界最大の債務国」への道のりを振り返ってみましょう。
74年、ワシントンのあるレストランで政府関係者と話し込んでいたA・ラッファー・南カリフォルニア大教授は突然、紙ナプキンに奇妙な曲線を描きました。
のちに伝説化され、減税キャンペーンの象徴となる「ラッファー・カーブ」の誕生でした。
この曲線は税収と税率の関係を単純化して示しました。
ある納税者(または企業)が働いたり投資する意欲をかきたてられるには、累進税率が妥当な緩やかな傾きでなければなりません。
仮に収入増への努力に心理的なブレーキが掛かるほどの高税率では誰も働こうとせずに税収も落ち込む、との考え方です。
一見なんの変哲もない曲線が、当時の経済状況の中で極めて政治的な意味を持ち始めました。
「現在の税率は高過ぎ、勤労意欲をそぐだけでなく、貯蓄・投資への資金配分を減らしている」
・・・・との認識から、大胆な減税要求に結び付いていくのです。